
不動産の売却を検討する場合、大きく分けて「仲介」と「買取」の2つの選択肢があります。
仲介とは、不動産会社に買主を探してもらい売却する方法です。一方、買取とは、不動産会社に不動産を買い取ってもらう方法です。仲介よりも早く売却できるため、できるだけ早く売却したい場合に検討されます。
本記事では「不動産の買取」についての事前準備から決済・引き渡しまでを解説します。仲介とは違い、売却の流れは複雑ではないのでしっかり理解しましょう。
この記事を読んだらわかること
- 不動産買取の全体的な流れ
- 事前に準備しておくべき買取に必要な書類
- 買取相場の調べ方
- あなたに合った不動産会社の選び方
- 買取契約締結時の注意点
目次
【買取の流れ】事前準備から決済・引渡しまで早ければ一ケ月
まずは、事前準備から決済・引き渡しまでの流れについて解説します。
買取の流れは次のようになります。
- 必要書類の確認
- 場を調べる
- 査定依頼
- 不動産会社決定
- 条件を確認
- 売買契約の締結
- 決済・引き渡し
仲介で売却する場合は半年から一年以上かかりますが、買取であれば一ヶ月程度で準備から引き渡しまで完了します。売却の流れは複雑ではありませんが、スムーズに売却するためには必要書類などの事前準備が必要です。
一つ一つのステップごとに詳しく解説していきます。
1.必要書類の確認
まずは、売却に必要な書類の確認をしましょう。
基本的には次の書類が必要です。
- 固定資産評価証明書
- 「登記済権利証」または「登記識別情報」
- 建築確認通知書
- 地積測量図
- パンフレット
これらの書類は契約をスムーズに進めるために必要となりますので、どのような書類なのかを事前に把握しておきましょう。
一つずつ説明していきます。
①固定資産評価証明書
「固定資産評価証明書」は、固定資産税などが記載されており、土地や建物の評価額を証明する書類です。
取得できるのは、原則として不動産の所有者と同居する家族に限られます。取得する方法は、市区町村(東京都は都)の役所窓口で取得する方法と、郵送による取得方法の二つがあります。
②「登記済権利証」または「登記識別情報」
「登記済権利証」と「登記識別情報」は、どちらも不動産の名義人であることを証明するものです。
平成18年以前に登記が完了した場合は登記済権利証が発行され、平成18年から平成20年にかけて登記識別情報の発行に切り替わっています。
③建築確認通知書
「建築確認通知書」は、建築基準法に適合した建築をしていることを証明する書類です。
不動産会社は、この書類によって取り扱う不動産が法的に認可された建築であることを確認します。必須ではないですが、あった方がスムーズに契約が進みます。
④地積測量図
「地積測量図」は、土地の測量結果を明らかにする法的な図面です。
不動産会社はこの図面によって、土地の面積と、長さ(幅)と、境界標の種類や位置などを確認します。
⑤パンフレット
不動産を購入した時の「パンフレット」などの販売資料があれば準備しておきましょう。
パンフレットにはその不動産の強みなどが書かれているため、不動産会社との交渉に使える場合があります。必須ではありませんが、あると便利な書類です。
2.相場を調べる
次に、不動産の相場を調べましょう。
事前に相場を調べておくことで、不動産会社から出てきた提示価格をチェックすることができます。調べた相場に対して不動産会社からの提示価格が低ければ、理由を聞く必要があります。理由なく低い価格を提示してくる不動産会社もあるため、事前に相場を確認しておくことは重要です。
また、所有している不動産がいくらで売れるかが大体分かるので、売却計画も立てやすくなります。相場の調べ方を詳しく見ていきましょう。
相場の調べ方
不動産相場の調べ方は、次の3つに分けることができます。
- 成約価格を調べられるサイトを活用する
- 店頭や新聞折り込みのチラシを確認する
- 売出し中物件が掲載されているポータルサイト(SUUMO、HOME’S)を活用する
特に重視すべきなのが「成約価格」です。
成約価格は、不動産会社の買取での取引価格なので、買取相場を知るのに最適です。
成約価格を調べられるサイトは「レインズ・マーケットインフォメーション」や、「不動産取引価格情報検索」などがあります。これらを活用し、所有している物件と似た条件のものがいくらで取引されたのかを調べましょう。
3.査定依頼
相場を調べたら、次に「査定依頼」を行います。
査定依頼とは、不動産会社にいくらで買い取ってもらえるか調査を依頼することです。複数の不動産会社に査定依頼をし、条件にあった不動産会社を選びましょう。
査定依頼をするには、まずどの査定方法で依頼するか決める必要があります。査定方法には次の2種類があるので確認しておきましょう。
- 簡易査定(机上査定)
- 訪問査定
それぞれで特徴が違うので、用途に合わせて選択します。
簡易査定
「簡易査定」とは、不動産の立地や間取り、築年数などの情報だけで査定を行う方法です。
ネットで査定依頼から査定結果の受け取りまで完結するので、気軽にできるメリットがあります。その反面、情報のみでの査定になるため正確さには欠けるという点がデメリットといえます。
訪問査定
「訪問査定」とは、不動産会社の担当者が現場に来て査定する方法です。
実際に現場を見てもらうことで、簡易査定に比べて精度の高い査定結果が出ます。ただ、立ち会いが必要なため、日程調整などの手間がかかるというデメリットもあります。簡易査定で複数の不動産会社から査定価格を出してもらい、希望する条件に近い不動産会社に訪問査定を依頼するのが一般的な方法です。
4.不動産会社決定
査定結果が出てきたら、買取契約する不動産会社を決定します。
不動産会社によって、買取価格や接客対応などが異なるため、自分の条件にあった不動産会社を選ぶ必要があります。査定結果だけで判断するのではなく総合的に選ぶ必要があります。
不動産会社を選ぶポイントは次の3つが挙げられます。
- 買取価格の根拠を明確に答える事ができる
- 買取実績と評判(口コミ)を確認する
- 条件に柔軟に対応してくれる
一つずつ解説していきます。
買取価格の根拠を明確に答える事ができる
買取価格の根拠を明確に答えられるかは重要なポイントです。
他社に比べてあまりに安い価格を提示してきた不動産会社は除外しましょう。その上で、複数社で価格差が無い場合、提示してきた価格の根拠を明確に説明できる不動産会社を選びます。
また、理由もなく高い価格を提示してくる不動産会社にも注意が必要です。その場合、何か裏があると考えた方がよいでしょう。
買取実績と評判(口コミ)を確認する
不動産会社の買取実績も、選ぶ時のポイントとなります。
不動産会社によって得意、不得意な分野があるため買取実績が豊富な会社を選ぶ方が無難です。また、会社のHPなどに売主からの口コミがあれば合わせてチェックしておきましょう。
似た条件の売主の口コミは参考になるはずです。
条件交渉に柔軟に対応してくれる
こちらが提示する条件に柔軟に対応してくれるかも判断材料となります。
こちらの条件を一切聞かずに、一方的に条件を突き付けてくるような不動産会社は除外しましょう。信頼関係が築けそうな不動産会社を選ぶことで、その後の契約もスムーズに行きます。
5.条件を確認
不動産会社が決まったら、いよいよ契約です。ただ、契約前に「条件確認」を忘れずにやっておきましょう。条件を事前に確認しておくと、スムーズに引き渡しが進みます。
確認事項は以下の4点となります。
- スケジュール確認
- 必要書類の確認
- 家財道具の処分について
- その他
一つずつ解説します。
スケジュール確認
不動産の引き渡し日や、入金予定日などのスケジュール確認をしましょう。
家財道具の処分が必要な場合には、引渡し日に向けて行う必要があります。また、ローンが残っていて、売却費用で返済を考えている場合には入金予定日が重要になってきます。
必要書類の確認
先ほど説明した必要書類は、あくまで一般的に必要な書類です。
必要な書類は不動産会社によって多少変わってきます。トラブルなくスムーズに契約を進めるためにも事前に確認して準備しておきましょう。
家財道具の処分について
家屋内などに残っている家財道具を、売主と不動産会社のどちらが処分するのかを事前に確認する必要があります。
不動産会社が処分する場合には、費用発生の有無も合わせて確認しましょう。
その他
その他としては、手付金の金額や契約解除となった場合の手続きなどを確認しておく必要があります。
後々にトラブルとなる可能性があるので、些細なことでも確認するようにしましょう。
6.売買契約の締結
条件確認を終えた後、買主・売主の合意のもとで契約を締結します。ここまで解説してきた事前準備ができていれば、問題なくスムーズに売買契約の締結ができるはずです。
契約書締結の流れについて解説します。
契約書締結の流れ
契約書の締結は次のような流れで行われます。
- 契約書や契約約款の読み上げと最終確認
- 契約書へのサインと押印
- 契約内容に漏れなどがないかの確認
一度契約を締結すると、後からの変更はできません。もし変更する場合は一度契約解除となるので注意が必要です。「提示した条件が含まれているか」や「こちらに不利な内容が含まれていないか」などを確認する必要があります。契約締結段階で疑問点などがあれば些細なことでも確認しておきましょう。
また、手付金もこの段階で受け取ることになります。手付金の相場としては、売買価格の5%から10%です。
7.決済・引渡し
契約の締結が終わったら、決済と引渡しを行います。
決済は、手付金分を差し引いた残金が不動産会社から支払われます。決済後、物件を引き渡して不動産の買取は終了です。買取の手続き自体は終了していますが、「引渡までに済ませておくこと」と「決済・引渡の流れ」を最後に解説します。
引渡しまでに済ませておく事
引渡しまでに次のことを済ませておくとスムーズに引渡しを行うことができます。
- 登記識別情報や本人確認証、印鑑証明書を準備しておく
- 引っ越しを終わらせておく(一戸建てやマンションの場合)
- 公共料金(電気・ガス・水道料金など)を精算しておく
引渡しの直前にこれらを行おうとするとかなり慌ただしくなるので、事前に準備を進めることをおすすめします。
決済・引渡しの流れ
決済と引渡し当日の流れは次のようになります。
- 司法書士が売主提出の書類を確認する
- 必要書類への押印・サイン
- 売買代金の残額が売主へ支払われる
- 司法書士への報酬がある場合はここで支払いを行う
- 鍵や関係書類を不動産会社に引き渡す
これらは、銀行など金融機関で行われることが多いです。引渡が完了した時点で、今回の買取も完了となります。
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本記事では、不動産買取をスムーズに進めるために「全体的な買取の流れ」や「必要書類」について詳しく解説してきました。
買取は、仲介に比べて早く売却できるというメリットがあります。何か理由があって不動産を早く売りたい人は、まず査定相場を調べましょう。買取での査定相場を調べるには、必ず複数の不動産会社へ査定依頼をしましょう。複数の中からあなたの条件に合った不動産会社を見つけることができます。
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まとめ
- 買取の流れを把握しておくことで一ヶ月で引渡しまで可能
- トラブル回避のために必要書類の事前準備が必要
- 買取相場は、過去の成約価格を調べられるサイトを活用
- 不動産会社を選ぶポイントは「買取価格の根拠」を説明できるかどうかが重要
- 買取契約は一度締結したら変更できないので些細なことでも確認が必要リスト
